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作業療法士とは

作業療法士は、患者さんが持っている「自分らしさ」とは何かを想像し、「自分らしい」人生を送れるよう支援する仕事です。「自分らしさ」は個人によって異なりますので、作業療法士が行う支援も患者さんの数だけ存在します。ですから「作業療法とは?」と聞かれたとき、明確な答えや正解を出すことは難しいのです。

このページでは、5人の作業療法士が自分なりの職業観、仕事の醍醐味、奮闘記をつづっています。これは作業療法のほんの一部分に過ぎません。しかし少しでも作業療法について興味を持っていただく機会になればと思っています。

作業療法 Q&A

どうすれば作業療法士になれるの?

全国には大学・短大・専門学校など、169校の養成校があります(日本作業療法士協会、平成19年5月1日現在)。

受験科目は養成校によって異なりますが、面接が試験に取り入れられていることが多いようです。養成校では最低3年以上、作業療法学のほか、運動学・生理学・解剖学など医療知識・技術を講義や実習を通じて学びます。

また、精神医学や臨床心理学なども多くの時間をかけて学びます(身体障害分野に就職したとしても、患者さんの心のケアは重要ですので、これらの学習が活かせます)。

在学中には、病院や施設に出向き、臨床実習を受ける必要があります。実際に患者さんと接することにより教科書では学べないことを習得できます。

一概には言えませんが、作業療法士になる為のカリキュラムは一般的な学校にくらべ、過密かもしれません。

養成校のカリキュラムが終了すると国家試験の受験資格を与えられます。そして合格すれば、晴れて作業療法士になれるのです。

どんなところで働くの?

全国の作業療法士はおよそ3.8万人。

大きく分けて、身体障害・精神障害・発達障害・老年期障害・在宅といった分野で働きます。病院のリハビリテーション科で働く人が多いのですが、最近では老人保健施設などの介護分野で働く人も増えています。

また、地域で生活される患者さんのマネージャー的役割を果たす、介護支援専門員(ケアマネージャー)として働く人もいます。ほかには養成校の教員になる人や、市町村などの自治体に就職する人、少数ではありますが作業療法士としての知識を活かし独立開業する人もいます。

作業療法士の活躍する現場は、ますます拡大中です! 収入の目安ですが、常勤スタッフとして働く場合、初任給は17万円から20万円くらいが一般的です(資格手当て含む)。国公立の病院などに勤務する場合は、公務員の俸給表、給料表によって支払われます。

資格取得後の勉強はどうやってするの?

国家資格取得後は、(社)日本作業療法士協会に入会してください。

(社)日本作業療法士協会は、より高度な専門的知識、技術を修得したことを認める「認定作業療法士」制度を有しています。

就職直後から始まる新人教育プログラム、専門領域ごとに行われる現職者研修会、より専門的な知識・技術習得を目的とした講座などを受けることができます。

また学会や研修会などでの発表も自分を高めるための有効な手段です。医療技術は日進月歩です。患者さんに求められる作業療法士になるためには、常に学習し続けなくてはなりません。

ある作業療法士の一日

朝はミーティングで業務開始です。同じリハスタッフである理学療法士や言語聴覚士はもちろん、医師や看護師とも患者さんについての情報交換を行います。

また患者さんの治療方針を決定する会議にも参加します。この会議をカンファレンスといいます。カンファレンスには医師・看護師・介護士・ソーシャルワーカー・薬剤師などが集まって、それぞれの立場から意見を出し合い、今後の治療方針を決めていきます。患者さんの意向に沿った治療方針が立てられるようスタッフが協力します。

訓練終了後は、患者さんの状況をカルテに記録することも毎日の大切な業務です。また、常に最新の医療技術を提供するためには自己研鑽も重要です。勤務終了後や休日を使って、研修会に参加することもあります。

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