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作業療法士の力
現場の作業療法士がどんな場面で「力」を発揮しているのか。ぜひご覧ください。
これが改良型バネ箸! 〜金丸脳神経外科 中武直哉さん〜
食事が最大の楽しみとなるように…
バネが箸の先端を合わせるので握りやすい持ち方で、どんなふうに持っても楽に食事が可能なこの箸。利き手が上手く使えなくなった方が、この「バネ箸」と呼ばれる自助具を用いて食事を行います。
しかし私の患者さんにはこのバネ箸を用いても箸が安定せずに、食事がままならない方がいらっしゃいます。そのため「何を食べてもおいしくない…」が口癖となっています。そこで親指のズレを防止することにより、箸の固定性を向上しようと工夫しました。親指のズレ対策として、装具作成用の熱可塑性樹脂(サーモスプリント)を使用して、オーダーメイドの指サックを作成しバネ箸に取り付けました【写真1】【写真2】。
食事とは本来1日の中の一番の楽しみであるはずです。それは食いしん坊な私だけではないはずです。まだまだ衛生面や親指の安定性など問題点があり、今後さらなる改良が必要ですが、いつの日かまた「食事が一番の楽しみ」と言ってもらえるようになったらいいなと思っています。
2008年09月18日【13】