HOME > 作業療法士の力

作業療法士の力

現場の作業療法士がどんな場面で「力」を発揮しているのか。ぜひご覧ください。

最近の記事

脳卒中片麻痺者でも使える歩行器「 片手操作式歩行器 」-老川大輔さん

片麻痺者の歩行獲得や屋外歩行の自立を目指して開発しました。

脳卒中片麻痺者の歩行は、杖等の補助具を使うことが多いが、通所リハを利用されている片麻痺者から「杖だと長い距離が歩けない」・「外を歩くのが大変だ」などの意見を多く聞きます。また、歩行器などの補助具では、片手操作が困難であり、安全の面からも実用性が低いと思われます。今回、片手操作が容易に可能であり、片麻痺者の社会参加を目的に『片手操作式歩行器』を宮崎県工業技術センター・福島施設工業と共同開発しました。
現在、当通所リハ利用中の方に実際に自宅にて歩行器を使用して頂いています。今までは近所の商店に杖歩行では買い物に行く事が難しかったですが、歩行器を使用してから買い物に行けるようになりました。社会参加の視点からも片手操作式歩行器の実用性があります。また、施設においても今までは杖歩行も誰かの見守りが必要であった方も歩行器を使用して1人で歩行練習が可能になり、施設や病院での使用も可能です。 現在、歩行器を宮崎県内の病院・施設で働くセラピストの皆様に使用して頂きたく、デモ器としての貸し出しを考えています。もし、この歩行器に興味のある方は下記のお問合せ先にご連絡頂けると幸いです。

お問合せ先:社団法人 八日会 藤元早鈴病院
      指定通所リハビリテーションセンター
電話番号 :0986-25-1313
F A X :0986-25-3950
E-Mail :t.reha@fujimoto.or.jp
担当者 :老川 大輔(オイカワ ダイスケ)

固定リンク | 2008年11月18日【14】

これが改良型バネ箸! 〜金丸脳神経外科 中武直哉さん〜

食事が最大の楽しみとなるように…

バネが箸の先端を合わせるので握りやすい持ち方で、どんなふうに持っても楽に食事が可能なこの箸。利き手が上手く使えなくなった方が、この「バネ箸」と呼ばれる自助具を用いて食事を行います。

しかし私の患者さんにはこのバネ箸を用いても箸が安定せずに、食事がままならない方がいらっしゃいます。そのため「何を食べてもおいしくない…」が口癖となっています。そこで親指のズレを防止することにより、箸の固定性を向上しようと工夫しました。親指のズレ対策として、装具作成用の熱可塑性樹脂(サーモスプリント)を使用して、オーダーメイドの指サックを作成しバネ箸に取り付けました【写真1】【写真2】。

食事とは本来1日の中の一番の楽しみであるはずです。それは食いしん坊な私だけではないはずです。まだまだ衛生面や親指の安定性など問題点があり、今後さらなる改良が必要ですが、いつの日かまた「食事が一番の楽しみ」と言ってもらえるようになったらいいなと思っています。

固定リンク | 2008年09月18日【13】

実習生の作成した自助具

 長期実習できた九州保健福祉大学の学生さんに、患者さんの自助具を作成してもらいました。

 脳梗塞で右片麻痺の患者様が、右足の靴を履く際に靴をベッド上に乗せて脚を組み
履いていました。靴をベッドに乗せず、フックに掛けるか台に乗せるか学生さんと話し合い、フックを作成する事にしました。

 針金ハンガーを使用し形を作り、ビニールテープでコーティングし滑らないようにしました。ベッドの縁に掛けるようにしたのですが、掛けただけでは外れてしまうので、結束バンドで固定しました。

 なかなかの出来で、当初使用を渋っていた患者様も今では愛用されています♪
 学生さんの「力」もなかなかのものです!

固定リンク | 2008年08月13日【12】

新人OTの挑戦”装具編” 宮崎社会保険病院 清水孝治さん

装具って持ってる人も外出する時は外してますよね・・・街やお店でほとんど見かけないですよね・・・患者様が言うには”かっこ悪いから”だったり、”恥ずかしいから”といった理由みたいです。今回紹介する装具はまだ改良するところがあって試作品ですが、”見た目がオシャレな装具”がテーマの一つになっています。私はこれを”次世代型buddy splint”と勝手に決め付けています。どんなところが次世代型かは、かっこいいけど高性能!!これに尽きます。患者様のneeds、OTとしての要望を義肢装具士さんに伝え、先輩のOT・患者様でテーブルを囲んで何度も協議してこのような装具になりました。
それにしても、装具って高いですね↓3割負担って言っても結構な額になります。今後は一般企業との提携でコストも安くなるかなぁ・・・大手企業と提携できたらOTの知名度も上がっていくんじゃないかなぁ・・・なんて妄想するようになってきました。

もうOTになって4ヶ月・・・患者様からのフィードバックってホントに大事ですね。勉強になります。装具に限らず、患者様からの勉強からいろんな”次世代型”を作ることも、OTのこれからの役割なんじゃないかなぁと思いました。

固定リンク | 2008年08月02日【11】

「作業療法士の力」の源 宮崎大学付属病院 黒木美妃さん

「これ、ガソリンスタンドで貰ったの。ぜひ植えて下さい。」
リハビリに来た患者さんのご家族からいただいたのは、掌に乗るほど小さな袋。
何かと思えば、かすみ草の種でした。
ピロティーで園芸を始め、花の成長に一喜一憂していた昨年夏、私達を気遣ってご家族が配慮して下さったのでした。
当時、その方のご家族は重い障害を抱えており、ご家族の苦労も並大抵ではなかったでしょう。それでも笑顔で種を渡してくれたご家族の心遣いに感謝し、患者さんの回復を祈る気持ちで種を植えたのでした。

吹けば飛ぶような小さな種。
でもその種は、夏の暑さにも冬の寒さにも負けず、懸命に生きていました。
やがて芽を出し、葉を広げ、ついには花を開かせたのです。

この種達がどのような思いで成長してきたかは分かりません。
でも、生きるためにコツコツと努力をすれば、どんなに小さな種だってきっと花開く。リハビリも同じかもしれません。
辛い時だって苦しい時だってある。でも、ほんの少しでも生きるための努力を続ければ、その努力はきっと報われる。
かすみ草から、リハビリの、そして生きることの大切さを教えてもらったような気がします。

【かすみ草の花言葉】
清い心・親切・切なる喜び・無邪気・深い思いやり

固定リンク | 2008年07月14日【10】

«    1  |  2  |  3    »    

- 管理用 -

このページの先頭へ


コンテンツはここまで

© Miyazaki Occupational Therapists Association All rights reserved. 一般社団法人 宮崎県作業療法士会